共生社会の実現を担う次世代育成プロジェクト
プロジェクト発足の経緯
「共生社会」とは、これまで必ずしも十分に社会参加できるような環境になかった多様な背景をもつ人々が積極的に参加・貢献していくことができる、いわば全員参加型の社会です。
教育分野では、「共生社会」の形成に向けて「インクルーシブ教育システム」の構築を目標としています。
しかしながらその実現には、学校のバリアフリー化の問題、教員の専門性の不足や業務負担の増大、相互理解の問題といった様々な課題が山積しています。これらの解決に向けて大切なことは、「当事者」と「学校」だけの教育課題や責任にしないということです。地域社会の理解と参加を得ることがインクルーシブ教育の、更にはインクルーシブ社会の実現につながると考えています。
共生社会の実現を担う次世代育成プロジェクト基金とは?
横浜国立大学ダイバーシティ戦略推進本部では、令和5年4月にD&I教育研究実践センターを設立し、障がい等の有無にかかわらず、すべての子どもが安全・安心な環境で質の高いインクルーシブな教育を享受できるようにするための教育研究活動を展開します。
本プロジェクトでは、障がいや疾病等により支援を必要とする子どもが在籍する学校に高い専門性を有する人材(専門職支援員)を派遣し、インクルーシブな教育環境を実現します。インクルーシブな教育環境のなかで、障がい等の有無に関わらず、すべての子どもが多様な他者と協働・共生する力とセンスを身につけ、「共生社会」の担い手となる次世代人材を育成することを目的しています。
本プロジェクトへのご支援を
1.横浜国立大学教育学部附属学校のバリアフリー化に取り組みます
既存の学校施設を生かしつつ、多様なニーズをもつ児童生徒が最低限必要とするバリアフリー環境の整備を実施します。エレベーターや階段昇降機、多様性に配慮したトイレ、休憩室(カームダウンルーム)の設置等を行い、障がい等のある子どもを含めたすべての児童生徒が安全に、かつ仲間と共に円滑に学校生活を送るためのバリアフリー化を実現します。そのための整備に係るご支援をよろしくお願い申し上げます。
2.専門職支援員を養成し、学校現場に派遣します
障がいや疾病等のある子どもたちを適切に支援するためには、教師のマンパワーだけに頼るのではなく、専門的な知識を有する支援員のサポートが不可欠です。そこで本学では「専門職支援員養成のためのカリキュラム」を構築し、高い教育的スキルと援助・コミュニケーション能力を有する人材を養成します。専門職支援員とは、教員免許状等のさまざまな資格をもち、外部機関(医療や福祉等)の専門家と協働しながら学びをサポートする専門性の高いスタッフのことです。教育現場に専門職支援員を派遣し、学校生活をトータルでサポートする新たなインクルーシブ教育の形を創造します。この活動の運営に関するご支援をよろしくお願い申し上げます。
3.インクルーシブ教育の効果検証と、先端科学を用いた支援技術の開発を行います
横浜国立大学の一つの特色は、人文系、社会系、理工系等の多様な専門性を有する研究者がOne Campusに集い、社会実践を重視した教育研究を行っている点です。専門職支援員が支援を行うことで児童生徒や学校関係者等にどのような心理・社会的、および教育的効果をもたらしたのかを学術的に検証し、インクルーシブ教育の効果等を客観的に証明します。また、先端科学を用いた支援技術の開発に取り組み、人的支援では解決できない事柄や、より効果的な学びの在り方について、時代の一歩先を行く提案をしてまいります。インクルーシブ教育実現のための各種の研究活動へのご支援をよろしくお願い申し上げます。
国立大学は運営費交付金の減少等により、教育研究環境が厳しくなっています。建物の老朽化や教育研究施設・設備の整備の遅れだけでなく、将来が見通しづらい「任期付き」で雇用される若手研究者の増加や、教育研究を支えるサポートスタッフの整備が十分でないこと等も課題となっています。
今後のインクルーシブ教育の推進を支える人材を持続的に社会に輩出するため、皆様の温かいご支援を賜りますよう、何卒よろしくお願い申し上げます。
プロジェクトの今後の主な活動予定(見込み)
令和5年度~ D&I教育研究実践センターの設立、運営体制の構築
令和6年度~ 附属学校におけるインクルーシブ教育の実践開始
令和10年度~ 市内公立学校へのインクルーシブ教育の展開・実践開始
※令和6年度より、効果検証のためのデータ収集、インクルーシブ教育専門教員・支援員養成カリキュラムの作成・実施、シンポジウム開催による社会の情報発信を順次行っていく予定
お問い合わせ先
プロジェクトに関するお問い合わせ先 | 寄附に関するお問合せ先 |
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国立大学法人横浜国立大学 D&I教育研究実践センター |
国立大学法人横浜国立大学 卒業生・基金担当 |
〒240-8501 神奈川県横浜市保土ケ谷区常盤台79-1 TEL:045-339-3051 E-mail:sankaku.jimu@ynu.ac.jp |
〒240-8501 横浜市保土ケ谷区常盤台79-1 TEL:045-339-4443 FAX:045-339-3034 E-mail:ynu.kikin@ynu.ac.jp |
税制上の優遇措置
本基金へのご寄附は所得控除の対象となります。
税制上の優遇措置についての詳細
共生社会の実現を担う次世代育成プロジェクトへのご寄附受付をしております。
プロジェクトオーナー
横浜国立大学
副学長(ダイバーシティ担当)
泉 真由子
現在の寄附受付総額
1,141,000円
現在の寄附件数
13件
寄附の特典
共生社会の実現を担う次世代育成プロジェクトご寄附頂いた皆さまに感謝の気持ちを込めて、金額によって様々な謝意を用意しております。
詳細は「寄附者特典」をご覧ください